言葉は枯渇した。
言葉は枯渇した。何も紡ぐことができない。私の中に狂おしく燻っていた主張や思想といったものはどこかに消えてしまった。本を読むことさえままならない。
仕事がなくなってぽっかり暇な時間ができるとよくこういう状態になる。その度に私は薄ら暗く漠然とした、しかし広範囲で空恐ろしい不安にかられる。
もう少しすればまたいやでも忙しくなるし、そうなれば大丈夫になるから。考えることのできる、ものを書くことのできる人間にもどるから。大丈夫。大丈夫。だから今は休息の時としようね。たくさん本を読んで映画を見て、洋服を買って心を満たそう。