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私の人生を消費して。骨の髄まで美味しくしゃぶりつくして。 ツイッター@世界ID:@at_sekai

カラスはないた。海辺のカフカ。

 海辺のカフカを読んだ。村上春樹、最近よく読むけど、とても面白い。昔に読んだときは意味が分からなくて全然読めなかった。それ以来、いつか村上春樹を読むことを目標に読書をしていたといっても過言ではない。私のなかでいつしか彼の存在は大きくなってゆき、ほとんど神様みたく思っていた。

 実際に読んでみると何ということはない普通の面白い小説だった。たぶん高校生の時でも読めただろうし、高校生の時に出会えていればなあとすら思う。

 私は多分もう不幸になるには大人になりすぎたし恵まれすぎた。タフになろうとするには強すぎたし、ありのままの感情で生きていくには弱すぎた。軽蔑と嫉妬の一体さに直になったし、熱さは少しずつ失われているし、恋はなかなかできない。人とかかわる覚悟とか、計算とか、少しづつ身につけているよ。つまり成長している。たぶん。

 後悔というほどではないんだけど、「これはもっと早く知っておきたかったなあ」ということにこの1、2年、書籍でも実践でも出会っている気がする。まあ、今からでも遅くないと信じて学び続けるしかない。