2016-12-02 忘却 詩 おとなになるということは 忘れるということね。 楽しみの影に鬱々と いつでもついてまわってる あの絶望のあったこと。 それを忘れることなのね。 その絶望はいつだって、 死というものと親密に 私のかけらにすみついて おびやかしたというのにね。 おとなになるということは ぞっとするほどかなしくて そしてやさしいことなのね。