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私の人生を消費して。骨の髄まで美味しくしゃぶりつくして。 ツイッター@世界ID:@at_sekai

夜の帳はおりている

電車中ひまだし、本も忘れたので、昨日予告した村上春樹 アフターダークの感想とか書く。

おもしろいことには面白かった。夜のいりからはじまって、夜があけるまでの物語。面白かったけど、夜が明けたところで唐突に物語が終わってしまって、とりのこされた感じがある。まあ確かにマリのことだけを考えれば、1つ彼女の中で解決をみたとも言えるかもしれないけど、エリは…?いいの…?という感じが否めない。
ずいぶん昔に読んだ本だけど、江國香織の薔薇の木枇杷の木檸檬の木とか読んだ時もすごいとりのこされた感があったんだよなあ。待って!置いていかないで!みたいなかんじ。
そういう1つのテクニックなのかしら。確かに印象には残るけど、私はあまり好かない。

前に友人と「答えを求めて本を読むのか」という話をしたことがあって、私は答えなんてないじゃん、そんなものを求めてどうするんだ。ストーリーが面白かったらそれでいいじゃん。と、その時は思っていたんだけど、今は彼の考えの方がしっくりくる。
答がない、という結論を持ってこられると、そんなの知ってるわボケ、という気持ちになるし、かといって何の結論も示されない今回みたいな話もなんだかなあと思う。
答えはないという前提を持ちつつ、それでもなんらかの結論を導きだしているものがいい。それにたぶん自分もそうあらねばならない。

まだ後1時間半も電車に揺られていなきゃいけないし、暇潰しも持ってないし、どうしよう。途方にくれながら電車内にいる人の観察とかをする。